ドローン振興研究クラスター
研究クラスター事業

ドローン振興研究クラスター

ドローンの有効活用による
持続可能な人間活動のサポートを考える

北海道・千歳市周辺は、他の地域にはない厳しい自然環境があります。本クラスターは、千歳など北海道が求めているドローンの有効活用において欠かせない技術とサービスに関する課題の抽出と情報共有を行い、脱農薬など持続可能な人間活動に必要な研究と有効利用に関する提案活動を行います。

コーディネーター

coordinator

曽我 聡起 SOGA Toshioki

公立千歳科学技術大学 教授・博士(工学)

専門分野

コミュニケーション情報学、メディアデザイン学、サービスサイエンス、教育工学

経歴

岩手大学工学部金属工学科卒
日立コントロールシステムズ
旭川大学情報ビジネス専門学校
北海道栄養短期大学
北海道文教大学外国語学部
北海道大学大学院工学研究科情報工学専攻博士後期課程単位取得満期退学
室蘭工業大学大学院工学研究科生産情報システム工学専攻博士後期課程修了 学位取得 博士(工学)
千歳科学技術大学総合光科学部グローバルシステムデザイン学科 教授
公立千歳科学技術大学理工学部情報システム工学科 教授

所属学会

コンピュータ利用教育学会、情報処理学会、IEEE、日本国際観光学会、北海道地域観光学会

北海道における様々な場面でのドローン活用の可能性を検討

近年ドローン技術は急速に進化し、一般的に知られるWEBサイトやプロモーション動画などに利用するために撮影を行う広告への活用に留まらず、建築分野における測量や劣化状況の調査、農業分野での肥料・農薬の散布や害獣対策、災害時の被災状況の確認、物流における無人宅配サービスなど、広い分野での活用がはじまっています。

2020年にAmazon社がアメリカで「航空運送業者」としてドローン配送の許可を得たことで大きな話題を呼びましたが、日本でもドローンに関する政府の取組を工程表としてとりまとめた「空の産業革命に向けたロードマップ」が公表され、2022年12月に予定している改正航空法施行による有人地帯における目視外飛行(レベル4)の解禁により、ドローンの社会実装が加速することが期待されています。

北海道においても、ICTやAI、ロボットなどの未来技術を活用して、北海道が直面する課題の解決と生活の向上などを実現した北海道の未来社会「北海道Society5.0」構想において、ドローンは様々な課題解決における非常に重要なツールであると期待されています。

当クラスターでは、参画団体と連携し、千歳をはじめとした北海道の地において、様々な場面におけるドローン活用の可能性を検討しています。

史跡発掘現場におけるドローンの活用

世界遺産になったキウス周堤墓群を有する千歳市では、多くの史跡が見つかっています。
史跡が見つかるのは建物の建設工事の際などが多く、そのほとんどは調査終了後に埋め戻されてしまうため、残されるのは出土品と調査時の記録写真のみでした。
当クラスターでは、2022年9月に千歳市寿で見つかった史跡の調査において、ドローンを用いて史跡全体を捉えた写真と動画を撮影しました。
脚立などを使って撮影していたこれまでには撮影のできなかった全体把握のできる写真や映像を短時間で撮影することができ、発掘をおこなった千歳市埋蔵文化財センターの方々にはその資料価値について高い評価をいただきました。

公立千歳科学技術大学×日本航空大学校
空のまち千歳の教育機関が協力し、ドローンの活用を検討

ドローンの授業も行う日本航空大学校(学校法人 日本航空学園)の協力をいただき、白老滑空場で実証実験を行いました。
遠隔地への物流モデルを想定した実験では、ドローンのみでなくインフラ面の整備が重要となることが分かったほか、スピーカーを搭載したドローンの災害時の活用の可能性や、農作業時にヒグマなどの害獣との遭遇を避けるためにドローンの赤外線カメラの有効性などを確認することができました。
今後も様々な検討を行っていく予定です。

また、両学の学生のコラボレーションによる新しいドローンの開発の場を設けるなど、ドローンを学ぶフィールドの整備も検討していきたいと考えています。

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