観光振興研究クラスター
研究クラスター事業

観光振興研究クラスター

「サービス工学」の観点から、千歳市の観光事業の課題や問題点を
デジタルやICT、IoTを利用して分析し、提案や活動を行う

千歳市と周辺地域の観光に対する情報提供サービスに関する課題を抽出し、課題を解決するための手段を提案し、広く市民・企業などと情報の共有を図ります。特に最新テクノロジーが観光の課題解決でどの位効果的か、実証実験を通して検証します。

コーディネーター

coordinator

川名 典人 KAWANA Norihito

公立千歳科学技術大学 客員教授

専門分野

観光ICT、英語教授法

経歴

獨協大学経済学部経営学科卒業
北アリゾナ州立大学大学院英語学部TESL(Teaching English as a Second Language)専攻 修士課程修了

千歳市の自然や文化に関する観光資源の調査・観光ルートの制作
人間工学を用いて、トラベラーのための有益な情報提供のあり方を模索

観光振興研究クラスターでは、サービス工学という観点から、千歳の観光事業の問題点を千歳の各方面の方々と情報を共有し、その解決に向けて提案を行っています。

【これまでの取り組み(抜粋)】

1. 「デジタルブック」という仕組みを利用し、デジタルブックとVRの技術の融合を行い、2018年は3編を制作し、市民向けに報告会を開催。
2. 支笏湖のビジターセンターと公立千歳科学技術大学が共同で、支笏湖の山線鉄橋上で当時稼働していた鉄道の様子をVRのデジタルブックに反映させて、疑似体験を実施。
3. 千歳水族館の中で体感したものをスマートフォンを利用して詳細にマップ化し、細かいエリアまでユーザーが体感したことを評価できるデータ化手法を開発。
4. 支笏湖小学校と「支笏湖・山線はかせになろう」というテーマでiPadを利用したフィールドワークを開催。支笏湖ビジターセンターや山線ミュージアムの情報とiPadにあるeラーニングコンテンツをマッチングさせたハイブリッド型教育でこれからの教育手法を提案 。

千歳の観光資源をより多くの方に利用いただくための改善提案

北海道で行ってみたい観光スポットで支笏湖は常にベスト10入りしています。最近はその美しく、透明度が高い水の風景を求めてカヌーやダイビング等も盛んです。
しかしながら支笏湖へのアクセスには大きな問題があります。例えば路線バスでは運行本数や、バス料金システム等で改善する必要があります。
観光振興研究クラスターではその問題に着目して、数年前にバスロケーションシステム活用を開始しましたが、今後は、ICカードを利用してバス料金を支払うシステムや障害者のためのユニバーサルデザインの取組など、多岐に渡る分野でアイディアの実用化に向けて情報共有できる企業様と改善や提案を行います。

Smart Nature City ちとせ構想との連携
「タウントーク」の開催

公立千歳科学技術大学では“豊かな自然がもたらす生態系サービス”(水・緑・温泉)を生かした“持続可能なまちづくり”に向けて、ものづくり、観光、資源・エネルギー開発、環境保全、福祉・医療、インフラ整備、教育、コミュニティなどに、ICT科学技術を活用しようという、『Smart NatureCityちとせ』というプロジェクトを提唱しています。
自然環境との共生を可能にする、持続可能な循環型地域としての構想を実現・展開し、環境、経済、社会の統合的向上による自律的好循環を目指した地域創生へと繋げていく試みです。
技術は良くとも商品としての市場価値を生み出せない技術者と、アイディアはあるけれども技術がない、そんな深い谷間を埋めていけるようなコミュニケーションの場は今後ますます重要になるかと思います。

そのような受け皿となるよう、観光振興研究クラスターでは2019年から地域の方々とICTやIoTを利用した地域課題解決の議論の場として「タウントーク」を公立千歳科学技術大学地域連携センターと共催しています。観光の話題に留まらず、災害時住宅やMaaSなど、市民が知りたい話題を幅広く取り上げ、専門家との対話を通じて市民に広く最新の情報提供を行っています。

過去のタウントークは、公立千歳科学技術大学地域連携センターWEBサイトにてご覧いただけます。

タウントーク
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観光振興研究クラスターをフル活用して、企業や市民が関わりを持つことができる
「オープンサイエンスパーク」の開催

観光振興研究クラスターではこれまで本学がどのような活動をしているのか、市内にある施設にて不定期に開催されている「オープンサイエンスパーク」を通してたくさんの知的好奇心の旺盛な方々とお会いして、有意義なディスカッションを行ってきました。
2020年度には公立千歳科学技術大学地域連携センターと北海道大学総合博物館が共同主催で、支笏湖の生態系をテーマに計3回「オープンサイエンスパーク千歳」、「バイオミメティクス市民セミナー」として開催しました。
また、観光振興クラスター研究の研究会では、研究成果や、観光業界の現状と今後の観光に関して活発な議論を展開しました。

■科技大×北大共同開催特別シリーズ
支笏湖から考える~生態系サービスがもたらす持続可能な社会~

第1回:支笏湖の成り立ちと未来
第2回:支笏湖が支える私たちの暮らし
第3回:支笏湖の恵みと保全

■観光振興研究クラスター研究会2023

<講演内容>
1.自然と共生する未来とは:循環型社会で課題解決
2.脱炭素社会に向けた取り組み:太陽光発電の可能性を探る
3.地域・観光のラストワンマイル交通を考える:MaaS先進国フィンランドの取り組み
4.アート×デジタルが地域に新たな賑わいを創出
5.次世代エアモビリティセミナー

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